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前田犬千代初陣の図
 近世の越中国を三百年近くにわたり支配していたのが前田氏である。前田氏の越中入国は天正12年(1584)佐々成政を末森合戦で破り、翌年豊臣秀吉により越中平定がなされ、前田利家の嫡男利長に越中三郡(砺波・射水・婦負)を知行として宛がわれたところから始まる。以後功績を重ね、加賀・能登・越中の三ヶ国120万石余りを領有する大々名となった。
 県立図書館には「前田犬千代初陣の図」と称される前田利家像が伝わっている。前田利家は尾張国愛知郡荒子(現愛知県名古屋市)に生まれ、幼名は犬千代といい、天文20年(1551)に織田信長に仕えた。図は利家が織田家の若侍として、戦から凱旋した時を描いたものとされている。
 この他にも、「前田家御元祖高徳院様御影像」と題のある前田利家像も所蔵しており、前田利家が前田家の御元祖として奉じられていたことが窺い知れる。
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